自己愛性人格障害(069) 人格障害者とワガママ者の違い

自己愛性人格障害者は、ワガママはワガママなのだが、ただのワガママな人とは大きく異なる。正反対と言ってもいい。ワガママな人は、自分の思い通りにならないとウッキーッ!とキレる。他人の都合、気持ち、そんなの関係なしに、自分の思い通りに物事を運ぼうとする。

え? 自己愛性人格障害者とどう違うのかって? 同じだよね。結果からみれば、同じだし、自己愛性人格障害者は基本的にワガママである。

ここでジャイアンを想定して欲しい。腕力で皆を畏怖させ、自分の思い通りにする。皆に異論はあっても、強引に自分の意思に従わせる。これ、ワガママな奴。しかし、それでも良しにつけ悪しにつけ、ジャイアンはリーダー的資質がある。長編ドラえもんでは、責任感あふれるジャイアンが描かれている。

ところが、自己愛性人格障害は、責任感が希薄なのである。希薄というレベルではなく、ナッシングなのである。責任感の著しい欠如、これはどの本にも書いてある自己愛性人格障害の大きな特徴である。

なので、人格障害者はジャイアンのように、人の上に立つ人間ではない。立つべきでない。ワガママでも何でも、自分が決定し責任をとれば問題はない。しかし人格障害者は自分で物事を決めることが出来ないのだ。責任を回避したいから、けして自分で決めようとしない。自分が決めると、その結果について責任が生じる。「あなたが決めなさい」と人格障害者に振ると、人格障害者は、決めようとせず、言葉を濁す。それのみならず、もし自分から言い出したことでも、それを自分で言おうとせず、自分の意思を、他人に代弁させるように仕組む。自分が言い出しっぺでも、他人が望んだことにするのである。

例えば、こういう言い方をする。「こうしようと思うんだけど、どう思う? 私はどっちでもいいんだけどね」。そして自分の意に反した返答だと「でも、こうじゃない?」と言って、結局自分の意思の向く方に誘導する。その結果がよければ問題ない。人格障害者は「私の言ったとおりにすればいいのよ~」と自慢するであろう。その自慢も不快だが、結果オーライである。

問題は、その結果がダメだったときである。「だって○○さんが言ったから~」。これが、人格障害者が良く使う定番の手口である。人格障害者の被害にあった人は、一度ならず聞いたことがあるのではないか。人格障害者は、この言い訳のために、最終的な決定を相手に言わせているのだから。

もちろん、○○さんは、人格障害者の誘導に同意しただけ、自分で決めた意識はない。人格障害者の言う通りにしただけである。もっと言うと、人格障害者の意を汲んだだけとも言える。なので、第三者が入って双方の言い分を聴取すると、○○さんは、もちろん、人格障害者が言い出したことだと言うし、人格障害者は、○○さんが言ったからと逃げる。

ワガママな奴は、自分で決めたことを相手に強要する。自己愛性人格障害者は、自分で決めずに、相手が決定した体裁をとろうとする。どちらも問題ではあるのだが、似て非なるものである。

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16 thoughts on “自己愛性人格障害(069) 人格障害者とワガママ者の違い

  1. はじめまして。 より:

    改善が無理ならせめて叩き潰したい、いや、黙らせたい(笑)
    自己愛の害悪は人をどこまでも傷つける。
    諸悪の根源には沈黙してもらいたい。
    なんか黙らせるのにいい言葉が、あるといいですよね。

  2. より:

    はじめまして、絆と言います。宜しくお願いします。
    うちの父親はお昼時の混んでるラーメン屋のカウンターで何食わぬ顔で当たり前のようにシェーバーでヒゲ剃りながら独りでベラベラ喋って待ちます(笑)周りはドン引き。隣の人のおにぎりが一気にゴマ塩になってしまったのは言うまでもありません(←嘘です)それだったら、普通、長時間、自家用車に乗ってんだから、車中で剃りませんか?着いて、車出た途端、シェーバーで剃りながら店に入るて意味不明(笑)
    こんな道徳異常者な父ですが宜しくお願いします(__)

  3. より:

    すみません、車中で剃るというか、私は家で剃ってきます。

  4. せんち より:

    *** はじめましてさん
    ほんまに人格障害者はよくしゃべりますよね。
    うっせー。
    コメントで「言いたいことは100しゃべる」というのがありましたが、
    加えてこっちの話は聞かない。
    ウッキーッ!となって終わり。
    人格障害だと気付いていらっしゃるのでしたら、
    そいつのモノマネしてやったらどうでしょうか。
    ボクが被害に受けた人格障害者の例だと、
    相手の話をさえぎって「聞いて!聞いて!聞いて!ウッキーッ!」
    という具合に(笑)
    *** 絆さん
    なんだか、長嶋茂雄みたいなほのぼのとしたエピソードですね(笑)
    ボクはもちろん自宅で剃ってますよ~

  5. ムカムカ より:

    >「こうしようと思うんだけど、どう思う? 私はどっちでもいいんだけどね」
    >そして自分の意に反した返答だと「でも、こうじゃない?」と言って、
    >結局自分の意思の向く方に誘導する。
    わかります!
    私の知っていたOさんという人は、1対1の会話で
    「○○さんが、その日はダメだと言うから、この日にしてあげてくれない?」
    とか
    「みんながこう言ってるのだけど、あなたはそれでもいいかな?」
    という言い方をしていました。
    それにまんまと乗せられて
    「じゃあ、その日でいいよ」
    などと言うと、
    「ムカムカさんがこう言ってたから、こうしてあげて」
    という風に、他の人には言ってたそうです。

  6. 元被害者 より:

    父親の場合、キレ気味の脅す口調で
    「どっちがいいんだ!?」
    「だってそっちは駄目だろ!?」
    のフレーズを自分の思い通りの答えになるまで繰り返して誘導していました。
    本当ずるいですよね。
    あと、優しさにつけ込む形で相手に「私がやろうか?」と言わせるパターンもあります。

  7. せんち より:

    *** ムカムカさん、元被害者さん
    言い方は違えど、結局、決断を相手に委ねて責任逃れする手口ですよね。
    人格障害者相手には、怖くて相槌すら打てないです。
    「うん、そうだよね」と相槌を打つと、同意した、こいつが言ったとなってしまいます。
    ボクはマギー司郎を思い出しました。
    箱の中から好きな果物を出すという手品。
    会場から「みかん!」と声があがると、「みかんは今、品切れなんだよね」
    「バナナ!」と声があがると「バナナも今、ちょっと季節が違うからね」
    そして「リンゴ!」と言うと、「はい、じゃリンゴですね。リクエストにお応えしてリンゴを出しましょう」
    もちろん、これは笑いをとるトークなのですが、
    構造的には、これと同じですね(笑)

  8. せんち より:

    >優しさにつけ込む形で相手に「私がやろうか?」と言わせるパターンもあります。
    これ、ありますわ!!!

  9. ムカムカ より:

    >優しさにつけ込む形で相手に「私がやろうか?」と言わせるパターンもあります。
    これも、ありますよね!!!
    Oさんのターゲットにされていた人は、
    まさしくこの手法で、いろいろと無理難題を飲まされていたようです。
    私は、それに全然乗らなかったし、無理な要求は、丁重に断っていたので
    陰で「ムカムカさんは冷たい」と、言われていたようです。
    >人格障害者相手には、怖くて相槌すら打てないです。
    それ、すごくわかります~!

  10. より:

    責任転嫁にも長けてますね
    どう思う?と聞いてくるからこたえると おまえがそう言った になるし
    言わないでいると意見もいえない奴 になる
    どちらにしても 人が選択したから自分のせいじゃない ところに持っていく
    頭がいいとは思えないけれど あのパワーで有無をも言わせず自分の都合のいいように引っ張っていく 対人操作 でしょうね
    すべてが自分のために回っている
    逆に考えると自分の思い描く通りにならないとパニックになるからなんとしてでも自分が理解できる範囲 つまり自分が思い描ける範囲で何とかしようとするのでしょう 変な理屈も自分の世界に無理やり押し込めるわけだから当然ですよね。
    しゃべりまくるし攻撃もはなはだしいので圧倒されますが 俯瞰して見ると
    ものすごく狭い世界でしか生きてないなんだな と感じます。
    隠しとおせるものではないと思うんですよね
    いくらイイ人っぽくふるまおうとしても他人といれば感情が動く
    少しでも感情に刺さると怒りや不安が刺激されてスイッチが入る
    虚言なのに 彼の口から出る言葉は 
    見栄はっちゃって とか カッコつけちゃうからさ~
    という表現になるでしょう
    ここが言葉の認識のズレ
    カッコつけてちょっと嘘ついちゃった のとはちがうのですが
    彼らは 嘘ではなくカッコつけちゃった
    でも かなりな嘘 虚言なのです
    それもバレバレの ありもしないような作り話的なもの
    優れた自分を演じているけど 本人は自分がそうだ になってる
    現実と自分との区別がつかなくなるときもあるのではないでしょうか
    亡くなった人の事をかかれていたコメントがありました
    彼らにとっては 因果関係がないものを使った方が罪悪感がないのかもしれません。
    追求されたら困るからです。
    亡くなった人から追及されることはありません
    まわりがいくら責めても おまえらは知らないだろう といえちゃうんです。
    そこが浅はかなわけで でも当人は浅はかだとは思ってません。
    むしろ あるべき自分を作り出すのに最大限の努力を払い そこには
    他人が傷つく事 非常識さにまで頭が回っていきません。
    自分しか見えない
    この逸脱したところが自己愛たるもの だと思うのです。
    責任転嫁 の意識もないと思います。
    自分のことしか見えない極に達した時に発する怒りや暴言 行動は
    罪悪よりも何よりも メチャメチャでも自分 自分自分自分
    時間がたつと 何事もなかったように 普通に接してきたりもします。
    自覚できたら 自己愛ではないのでしょうね。
    転落しますよ
    っていうか メッチャ不幸になればいい って思うんじゃないですか?
    人格障害を理解して接する というような文章も読みましたが
    特徴を挙げていて 実際 言われたりやられたりして気がつくので
    理解して接するなんて被害を受けたと思ったあとでは無理なんです。
    人格障害の本とか読んでみても 実際に相手をしてみないと
    特徴だって 文字面とは全く違うわけです。
    ヤバイと逃げちゃうでしょ
    被害にあった 傷ついた 腹が立った と思う側は
    どうにもならない いや~~~~な感情をどうすることもできないじゃないですか・・
    実体験を知ってはじめて 同じ思いをした人がいた
    というところから 考えたり 自分のメンテナンスを始めたりするわけです。
    長い間 イイ人を演じられるほど気持ちも安定してないと思います。
    ほんとうにささいな事で暴露されます。
    それは みなさんお気づきのとおりだとおもいます。
    話の筋もおかしかったでしょ

  11. ムカムカ より:

    >理解して接するなんて被害を受けたと思ったあとでは無理なんです。
    わかります!
    自分の言葉やリアクションを、都合のいいように変換されて使われることが
    わかってしまった後では
    どんな返事をすればいいか、リアクションをすればいいか
    どうすればいいかわからなくて、ストレス溜まりまくりだと思います。
    関わらないように、避けることしかできないと思います。
    でも、避けることすら、無視された、いじめられたと言われるのでしょうね。
    >人格障害の本とか読んでみても 実際に相手をしてみないと
    >特徴だって 文字面とは全く違うわけです。
    そうなんですよ。
    A母などは、本に書かれている自己愛とは、ちょっと違うと私は感じていました。
    尊大さ、傲慢さが無くて、控え目で謙虚な印象だったんです。
    また、演技性人格障害の説明には、「性的アピールや逸脱」などと書いてあるのですが
    A母は違う、と思ったりして・・・
    >実体験を知ってはじめて 同じ思いをした人がいた
    >というところから 考えたり 自分のメンテナンスを始めたりするわけです。
    そうですよね。
    同じ思いをした皆さんに、A母が自己愛であると認めていただき
    A母の言動を、筋道立てて説明をしていただけなかったら
    私はずっと、A母の正体をつかむことができず、迷い続けていたと思います。
    >長い間 イイ人を演じられるほど気持ちも安定してないと思います。
    >ほんとうにささいな事で暴露されます。
    噂では、A母は3月に引っ越しをするようなのです。
    A母なら、それまで、見事に演じ切るかも知れません・・・
    早く自爆してしまえーと思います。
    でも、まだ2ヶ月ちょっとありますものね。
    まだまだ、何があるかわかりませんね。

  12. 元被害者 より:

    ムカムカさん
    A母の第一印象は、一言で言うと人格者ではありませんでしたか?
    良妻賢母の雰囲気で周りのママ友に対しても面倒見が良い、善意あふれる人という感じだったのでは?
    それなら、結婚後に豹変するモラ夫に多いタイプです。
    モラ夫と離婚した女性の話によると、最初は人格者、優しい人のように見えるんだそうです。
    私は親がそうだったので、上手に外面と本性を使い分けする所も日常的に見ているので、”ああ、あれのことか、あれが好印象なのかぁ”と思うんですが。
    仕事でも問題がなく、むしろ有能なタイプも多いので、そういう場合は悔しいですが、あの腐った本性が露呈されないままのことが多いんじゃないでしょうか?
    私の母親も別居して離婚する折に身近な親戚などから、「あんないい人なのにちょっと酷いんじゃない?」とか「まさか借金でもあったの?」とか的外れなことをずいぶん言われていました。
    私も同様のことを言われましたよ。

  13. ムカムカ より:

    >A母の第一印象は、一言で言うと人格者ではありませんでしたか?
    >良妻賢母の雰囲気で周りのママ友に対しても面倒見が良い、善意あふれる人という感じだったのでは?
    まさしく、そうです。
    親密になって、毎週互いの家を行き来していた1年強の間も、
    最後の最後に、トラブルになるまでは、本当に人格者だと思っていました。
    >仕事でも問題がなく、むしろ有能なタイプも多いので
    そうなんですよね~。
    A母自身、結婚退職するまでは、一流企業に勤めていたそうです。
    母親として、主婦として、他人の目に触れる部分は、突っ込み所が無く
    完璧にきちんと義務を果たしている感じでした。
    >そういう場合は悔しいですが、あの腐った本性が露呈されないままのことが多いんじゃないでしょうか?
    やっぱりですか・・・
    何事(友達同士の集まりや、学校行事、進学準備など)においても
    先読みや根回しをきっちりして、エネルギッシュで労力も惜しまないから
    A母なら、こうと思ったことを、何でも実現してしまいそうです。
    ただ、A母は、ちょっとやり過ぎてるところがあって
    私は、嫌な印象や違和感を感じるようになったんですけど・・・
    共通のママ友の多くは、細かいことは、敢えて気にしないみたいだから
    次のターゲット選びにも不自由してないんですよね。
    かつて、私が置かれていたポジションに、今は2人のママ友達が据えられているし。
    (親子ぐるみで遊ぶ相手として、キープされている被害者予備軍です)
    実生活では、A母と離れて、少なくとも身の回りの平和が戻ったので
    それで解決と思ってあきらめてますけど
    内心は、穏やかではありません。
    だから、ついついせんちさんのブログに、たくさん書き込んでしまいます。

  14. 元被害者 より:

    >A母自身、結婚退職するまでは、一流企業に勤めていたそうです。
    こういうタイプって性質が悪くて、標的がいなければいないでそこそこやって行けるようなんです。
    そういう変な自信もあるのか、良さそうな人を見つけたらゆっくりと段を追って精神的に支配していきます。だから気付きにくいんです。
    >実生活では、A母と離れて、少なくとも身の回りの平和が戻ったので
    それで解決と思ってあきらめてますけど
    内心は、穏やかではありません。
    私でも絶対に納得行かないと思います。
    普通の感覚なら、人間の姿をした化け物くらいに思いますよ。まもなく引っ越すようですが、新天地で次の被害者が出るのは目に見えてますもの。
    私がコメントをよく読んでいないだけだったら申し訳ありません。
    ママさんの間で被害にあったのは今の所ムカムカさんだけなんですか?
    A母の被害者はムカムカさんの前にはいなかったように思っているのですが。

  15. ムカムカ より:

    元被害者さん
    あちこちに、書き散らかした私の長文コメントを、
    ちゃんと読んで見守って下さって、本当にありがとうございます。
    元被害者さんがおっしゃる通り、これまで、
    私以外に被害者がいたとは、書いていません。
    A君と長男は、幼稚園で3年間、ずっと同じクラスでした。
    でも、A母は、幼稚園の間は、別グループのママ達と親しくしていました。
    そのとき、A母が親しくしていたママ達のお子さん達は、
    小学校の学区が違ったので、小学校は別々になりました。
    かなり親密な間柄に見えていたのですが
    小学校に入ってからは、疎遠になって、連絡も取っていない。
    あの人達が、今はどうしてるのか、ぜんぜん知らないわ、と
    A母が言っていて、何かあったのかな?と、思ったことはあります。
    改めて振り返ると、私にはっきりとわかるのは、
    私自身が、A母と親密にしていた、約1年強の間のことだけで
    それ以前のことについては、A母をめぐる人間関係の実体が
    よくわからないのです。
    1年以上も、近い距離で付き合っていたのに、
    私自身、たくさん誤解をしていて、正体をつかみかねている。
    そんなややこしい人物の正体を、教えて欲しいなんて
    思えば無茶な注文ですよね(汗)
    でも、さすが元被害者さんは、とりとめのない私の言葉から
    よくぞここまで、A母の正体を見抜いて下さって、驚いています。
    >こういうタイプって性質が悪くて、標的がいなければいないでそこそこやって行けるよう なんです。
    私が知っている限りでは、
    最後に電話で、ウチの息子のことを、オモチャを盗んだとか、大嘘つき

  16. ムカムカ より:

    すみません、途中で送信してしまいました。
    A母が、最後に電話で、ウチの息子のことを、オモチャを盗んだとか、大嘘つきとか言っていたときに
    初めて、A母に、異常性や病的なものを感じましたが
    それまでは、A母は、完璧に演じ切っていたと思います。
    元被害者さんのおっしゃるように、誰かを標的にしなくても
    そこそこやって行けるタイプ
    上手くこの世を泳ぎ切れるタイプである可能性が高いと
    私も思います。

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