自己愛性人格障害(384) 感謝知らずの女

井上陽水に「感謝知らずの女」という曲がある。歌詞はコチラ「感謝知らずの女」。いろんなものを買ってプレゼントするのに感謝を知らない彼女。ダイヤの指輪を買ってあげたら「もっと大きいのが欲しいわ」と言う。自分に尽くしてくれるのが当たり前だと思っている。なぜ一言「ありがとう」と言えないのかな、という歌。

ワシは以前、人格障害者には物をあげるなと書いた。物をあげるなというのは「施し」の象徴であって、人格障害者のために尽力したところで、それに感謝するどころか、それが当たり前だと思うだけである。感謝するどころか、更に要求が高まる。「もっと大きいのが欲しいわ」。なので人格障害者には物心両面において施しの類はすべきではない。それは「コイツ利用できる」と勘違いさせる結果にしかならない。

同様に、人格障害者から鉛筆一本、紙一枚ももらってはいけない。人格障害者は人間関係をどのように構築し、どのようにして人間関係を継続させるかわからないので、表面的な愛想と、悪口を言って共通の敵を作ること、そして物をあげるくらいしか人間関係を維持する術を知らないのである。とりあえず物をあげることで安易に相手の心を繋ぎとめようとする。物をあげるということは必ず見返りを求めてのことであり、キャバクラの姉ちゃんから数千円のプレゼントをもらって、お礼に店に同伴して数万円使わされるのと同じような感じだと思う。また物をあげたということで相手に負い目を感じさせる目的もある。

桶川ストーカー事件を知っているだろうか。現在のストーカー規制法のきっかけとなった事件である。
「当初のAと被害者は、週に一度食事やドライブに出かける程度の交際をしていたが、そのなかでAは被害者にブランド品の衣類などを頻繁に贈るようになり、そのことに違和感を抱いた被害者がある日受け取りを断ろうとすると、Aは逆上した」「俺に逆らうのか。なら今までプレゼントした洋服代として100万円払え。払えないならソープに行って働いて金を作れ。今からお前の親の所に行くぞ。俺との付き合いのことを全部ばらすぞ」。これは極端な例だが、関係が悪化すると(人格障害者とは遅かれ早かれそうなる)、「あんなことしてあげたのに」「あんなにしてあげたのに」と必ず恩にきせられる。攻撃のネタにされる。人格障害者から物をもらって何も良いことはない。だいたい、安易に物をあれこれくれるヤツは怪しい。この事件の被害者も「違和感を抱いた」当然である。

以前書いたこちらの記事も併読して欲しい。
自己愛性人格障害(031) 気味の悪いプレゼント
自己愛性人格障害(185) 年齢相応の人生経験

■ 人格障害者には何ら施してはいけない。
■ 人格障害者からは鉛筆一本もらってはいけない。
■ 人格障害者は物をあげることでしか人間関係を維持する術を知らない。
■ タダほど高いものはない。

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5 thoughts on “自己愛性人格障害(384) 感謝知らずの女

  1. mon より:

    扉が開く前は些細なことなので見落としますが、人格障害者と関わると本当に良くやってますね、粗品を送るという行為を。
    お中元やお歳暮さえ、そういう文化がある会社の人や営業マンがやっているなら分かるのですが、あれ、なんでこいつ不自然に送ってくるんだ?というパターンが自他共に多々あり、その手の人の付近には遅かれ早かれ自己愛らしきトラブルが勃発しますね。ちなみに借金まみれのうちの自己愛姉は、共通の私の知り合いにずっとお中元、お歳暮を贈っていたのですが、私からお金を借りた直後からその共通の知り合いに物を送るのを辞めましたwもう利用価値がなくなったということでしょう。

  2. はる より:

    私は最近になってやっと両親が自己愛性人格障害ではないかと気付いた者です。
    5歳から養子になったので、その環境のせいでそのような扱いをされても仕方ないと思ってました。
    でも、思い起こすとおかしな事ばかりなのです。
    自分の環境も、幼い頃から要求しかされてない事も。
    兎に角何もかも私のせいで、今は結婚して距離を置いていて、別世帯にもかかわらず
    自分達の飼っている犬のダメな点が私にそっくりと言われます。
    その犬との接点は影響を与える程無いのに。
    両親の兄弟が隣の市に住んでいて、更に自営業で職場が一緒、母方の弟も恐らく自己愛で、コレが私を捨てた父と言う
    支離滅裂な環境におります。
    兎に角、やたらとややこしい環境で、連絡を無視して過ごしてます。
    最近、体の調子が悪いようで、親類の面倒を見ろという連絡に
    凄く悩んでます。
    本人からも連絡ありますが、声を聞くだけで調子を崩すのでどうしたものかと。
    少々特殊な環境ではありますが、私のされてきた数々の事も、自己愛のサンプルになるかと思います。
    元々配偶者の関係で人格障害に対する知識はあったのですが、自分については本当に、つい最近、全部のパーツが繋がったので
    色々と検索してこちらにたどり着きました。
    大変参考になり、自分の両親がそうなのだろうと思えるようになりました。
    ありがとうございます。

  3. せんち より:

    *** はるさん
    >声を聞くだけで調子を崩すのでどうしたものかと。
    直接や電話での接触はもちろん、
    メールが届くだけで精神的ダメージを受けます。
    親類縁者の冠婚葬祭を欠席すべきかどうかという悩みは、
    葬儀には出るものという世間の常識と、
    接触による毒親からのダメージの両方があるから。
    ワシ、もう全部欠席するつもりです。

    1. 匿名 より:

      せんちさん
      私も祖母の葬儀と四十九日の出席を済ませてから、一周忌は欠席しました…と言うより連絡を無視しました。
      元々、祖母が亡くなったら縁を切るとそれとなく宣言していたのもあるのと、本当に色々と限界で。
      私は養子なので、周りに非難をされるのは仕方ない事ですが
      それも覚悟はしています。
      24の頃、父の方から出ていけと言われ、家を出て一人暮らししたのですが
      勝手に出て行ったと言われ続けました。
      でも、それはそれで良かったと思います。
      一人暮らしが兎に角楽しくて、働いてお金を入れていても、お金を貸しても、感謝されるどころか返してもくれず
      毎日のように文句と要求ばかりの生活から解放されたので。
      ただ、今度は週1で帰って来いとか連絡寄越せとか。
      実家に居る時は家に居たくなくて出かけてばかりいましたが
      一人暮らししたら引きこもりました。
      その頃長年付き合っていた彼が居ましたが、彼も自己愛が強くて別れると言うと泣き喚くし、死ぬと言うので
      惰性で付き合っていたのですが、一人暮らし始めた時の彼の態度で
      別れを決断出来ました。
      1年位、家の周りやらなんやらうろついてましたけど。
      それにしても、何故、自分の意見だけが通ると思えるのだろう…
      何故あれだけやらかして、こちらが更に尽くすと思えるのか
      本当に不思議でなりません。
      母に至っては、結婚前の主人にモーションかけてましたし。

  4. とと より:

    こんにちわ。
    やっとここまで読み終えました。
    「感謝知らずの女」
    夫の母、姑がそうでした。
    昨年秋に自分の母が自己愛とわかったと同時に姑もそうだったのだと確信しました。
    同居したての頃の母の日に、品物は何を贈ったらよいかわからなかったので、とりあえずカードだけを贈りました。
    その返事が、「こんな紙切れだけ、いらないわ。」でした。
    それ以来、母の日には何も贈りませんでした。

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