自己愛性人格障害(032) 異常な反応

神戸の児童殺傷事件、いわゆる酒鬼薔薇聖斗の事件を覚えているだろう。酒鬼薔薇聖斗の両親が匿名で手記を出版している。ワシも読んでみた。酒鬼薔薇は長男であったため、両親は特に厳しく躾をしていたという。ところがある日、酒鬼薔薇を叱ったところ、突然、今までとは異なる尋常ではない泣き方をしたことがあるという。

自己愛性人格障害者は自分の批判を特に嫌う。どんな些細な事でも、自分を否定されることに敏感に反応する。それは、普通の人から見れば、些細なことであっても、人格障害者は、否定、批判と受け取るハードルが異様に低い。さて、ここでいつもの人格障害者ウッキーに登場してもらおう。

人格障害者ウッキーが会社の経費で文房具を大量に購入してきた。ボクが出社すると、箱いっぱいの文房具が目についたので、思わず「なんでこんなにいっぱい買うんだ?」と尋ねた。ワシは、同じ物が社員の人数以上にあったので聞いたのである。高価なものではないが、無駄使いはダメだ。しかし、これこれこういう理由ですと、納得できる説明があればそれでよい。ところが、それを手配した人格障害者ウッキーは、社員全員の前でワシがそれ言ったので、自分への批判としてはもちろん、全員の前で恥をかかされたと思ったようだ。

思い切り動揺した様子で、「購入はわたしに任せるって言ったじゃないですか!!」と、いきなり声をあげたのである。普通なら「いえ、これこれこういう理由で購入しました」「ああ、そうだったんかい、わかったよ」。これだけの会話で済むことではないだろうか? しかし人格障害者は、購入したことそのものを説明するでなく、衆目で批判(と本人が受け取ったこと)に対して声をあげたのである。

何もワシは特に強い調子で言ったわけではない。なんでこんなに同じ物をいっぱい買うのかと、普通に聞いただけである。それに対し、尋常ではない勢いで動揺いっぱいに反応されてしまう。沸点が低すぎる。ちなみに、この人格障害者ウッキーは、会社の備品のどさくさに紛れて、個人の物も会社の経費で購入していたことが後に発覚している。立派な横領犯である。

もうひとつ、実際の人格障害者ウッキーのエピソードを挙げよう。ワシはサラリーマンをやっていた事もあるし、最初に就職した会社が、接遇に厳しいところだったので、今でも尊敬している上司にみっちり鍛えられた。そんなワシから見ると、他の人の電話対応が気になって仕方ない。電話をとる時の枕詞、挨拶、敬語の使い方などは、一度はしっかり誰かに教わる必要がある。受話器は相手が切ったのを確認した後にこちらも切る。こんなの常識かと思ってた。

ところが人格障害者ウッキーは、前の職場で何やってたんだというくらい、それが出来ていない。会話が終わると、受話器を置くか置かないかのタイミングで、今まで会話していた相手の愚痴を言う。もちろんまわりに聞こえる「独り言」として(笑)。これには温厚なワシもキレた。相手に聞こえたらどうする。受話器を確実に置いてからしゃべれ。というか、相手の事をそういうふうに愚痴るな。電話に出るときは社内の人だと「お疲れ様」、社外の人だと「お世話になっております」、こう言わないと、誰と話しているのかわからないだろ。社内の人間を指すのに敬語を使うな(舘ひろしの「ウチの渡が」みたいな感じ)、とにかく、何から何まで、基本的なことから接遇としては最低。あれを直せこれを直せじゃなく、全部ダメ。

そしたら、人格障害者ウッキーは、途中で頭がパンクしてしまった。「ウッキーッ!! そんなに色々言われてもわかりません!!!」。こんなに沸点が低いと、次から何も言いたくなくなる。もしかしてそれが狙いか?!

自分で言うのもなんだが、会社に余裕があるから、こういうのもスルーしてやってられたんだなと思う。自分への批判が我慢ならない。脈絡なく、普通怒る場面でないのに、ウッキーッとなる。こちらが驚くくらい尋常でない過剰反応。酒鬼薔薇は自己愛性とは異なるが、どちらも人格障害であることには変わりない。

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