自己愛性人格障害(020) ハインツのジレンマ

今回は、その人のモラルのレベルを測る判断基準として有名な、「ハインツのジレンマ」を採り上げる。質問は以下のとおりだ。

*******

ハインツの妻が病気で死にかけている。その病気を治す薬を、同じ町に住む薬屋が開発した。しかし、その薬は非常に高価である。ハインツは必死にお金を集めたが足りない。将来、必ず返済していくのでとお願いしたが、聞き入れられない。その夜、ハインツは薬局に押し入り、妻のためにその薬を盗み出した。この行為について、よかったか、よくなかったのか、理由を添えて答えて欲しい。

*******

もちろん、この設問に正しい答えというのはない。自分だったらどうするか、で判断される心理テストみたいなものである。

レベル1:個人の損得しか考えず判断する
「盗んだら捕まるからダメだ」
「バレなきゃオッケーだ」

レベル2:法律や社会によって判断する
「気持ちはわかるが、法的に盗みはいけない」
「仕方ない事情だから、社会は許してくれるはず」

レベル3:自分の信念で判断する
「盗みはいけないが、妻を見殺しにすると一生後悔する」
「渇しても盗泉の水は飲まない。それで妻が喜ぶとは思えない」

*******

これは正常な人のモラル度を測る基準のひとつである。自己愛性人格障害者は正常ではないので当てはまらない。自己愛性人格障害者は個人の損得しか考えない。レベル1の「バレなきゃオッケー」に相当するが、さらに、「バレても盗んだことを認めない」そのうち「盗んでいない」になり、最期には「もらったものだ」に記憶が更新されてしまう。人格障害者ウッキーには盗癖がある。そしてその時の返答がこのとおりだったのは言うまでもない。

Follow me!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です