自己愛性人格障害(012) この障害は治るのか?

自己愛性人格障害者の被害にあった人は、離れてから、そうだったのかと気付くパターンがほとんどだという。かくいうワシも、もうコイツは無理だなと、関係を切った後に、それでも残った違和感が払拭できず、いろいろ調べていくうちに、まさにこれだと行き着いた。

自己愛性人格障害は治るものなのか?精神科医は、言わないだけで、はっきり不可能だということを知っているはずだ。治療を不可能にしている大きな要因は、自覚症状がないという点である。自覚症状がないからこそ、自己愛性人格障害なのだが、他人の目から見て違和感があっても、本人は普通だと思っている。これでは治療のしようがない。

虚言癖があっても、自覚症状ある軽度の場合、つい嘘を言ってしまうという悩みを持つ人は、まわりの協力、理解、専門家の指導などで改善する場合がある。しかし、自己愛性人格障害者は、嘘をついても、自分のついた嘘が真実で、嘘をついていないと思っている。だから人格障害である事も認めない。認められない。

精神科医による治療は過去を掘り起こすことから始まるが、その過去の記憶自体が都合よく更新され、捏造されるので、これはでは手の施しようがない。よって多くの医者はその人が人格障害であることを告知しないそうだ。それは治療不可能なことを知っているからだろう。自覚がないことは自己愛性人格障害の特徴である、その場しのぎの嘘によって、医者の言うことに、はいわかりました、自覚しました、と仮に言っても、それはその場しのぎの表面的な言葉で、実際はわかっていない、それもまた嘘なのであるから。

一番最初に戻るが、自己愛性人格障害というのは、本人からではなく、被害にあって初めて周りが気付く場合がほとんどである。ひどい場合は被害者がウツになったりして医者にかかった時に、その原因が、身近の自己愛性人格障害者にあり、やっと気付くという。

人格形成期に歪んだ方向に成長した人格障害は、おそらく一生治ることはないだろう。矯正しようという努力は徒労に終わるだろう。基礎工事の杜撰な上に建つ家は、どんなに改修を行なっても欠陥住宅である。そして人格における基礎工事は、実際の建築物のようにやり直すことは出来ないからだ。自己愛性人格障害は、一生治らない。

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10 thoughts on “自己愛性人格障害(012) この障害は治るのか?

  1. YUU より:

    こんにちは。
    初めまして。いろいろ記事を読んでいてここにたどり着きました。
    自己愛性人格障害はおっしゃるように自己認識がなく、治療することは困難です。
    ですが少なからず、幸運が重なって救われた人もいることを知って頂きたいなと思いコメントします。
    自分は3年前、25歳まで自己愛性だったと思います。
    祖父、父、一卵性の双子の弟も自己愛性です。
    それで、家族は非常に苦しんだと思います。
    自分が常に正しくなくてはならない。
    自分に利益となることしかしない。
    これまで思いやりを向けてくれた人たちから多くを奪い、傷つけてきました。
    自分自身がそうだったので、はっきりわかります。
    彼らには他者を思いやる気持ち、感謝する気持ちがありません。
    正確には知らないといった方が正しいかもしれません。
    自分の場合は、父が同じく自己愛、母がアダルトチルドレン傾向なので、遺伝的な要因に加え、幼いころにあまり愛情をもらえなかったことが原因であると考えています。
    ですが私は幸運にも、ある人に出会って救われました。
    初めて自分の中に、誰かを思いやる気持ちが芽生えた時の感覚は今でも覚えています。
    世の中がこんなにも人の優しさや、感謝、思いやりに満ちていることを初めて知りました。
    これまでの自分がしてきたことへの後悔と申し訳なさ、自分がどれだけ非道な人間だったかを知りました。
    と同時に、やっと普通の人間になれたと思いました。
    誰かを幸せにできる人間になれた、それが本当にうれしかった。
    認めたくないだけで心の片隅では認識していました。
    他人を思いやれない自分や、優しくできない自分を。
    自分のためにならないことをすることができない自分を。
    自己愛であるか、ないかは、グレーゾーンはないです。
    見えている世界が全然違います。
    本当は父も弟も救ってあげられればと思うのですが、
    それはなかなか難しいようです。

  2. せんち より:

    *** YUUさん
    コメントありがとうございます。
    他者を思い遣る気持ちがない、感謝の気持ちもない、
    これはボクも目の当りにしている人格障害者の症状です。
    YUUさんが、ふとその気持ちに気付いた、
    それは素晴らしいことです。
    文芸春秋に酒鬼薔薇聖斗の記録が掲載されていました。
    国家プロジェクトとして彼の更生を図るのですが、
    その過程で、普通の人格を取り戻したときに、
    過去の自分の行動に罪悪感を感じ、
    自殺の恐れ云々という記述がありました。
    レベルは違えど、YUUさんの後悔や申し訳なさというのも、
    同じ種類のものではないかと想像します。
    ボクの持論では人格障害は病気ではないので治癒しない、
    YUUさんの場合は環境から「それ」が当たり前のことで、
    家族を真似てそういう言動、考え方をしていただけで、
    実際は違ったのかもと疑っています。
    いずれにせよ、他者を思い遣る気持ち、感謝の気持ち、
    いずれも人間関係を営む上で必要不可欠なものですので、
    今まで持てなかったそれらが持てるようになった、
    ぜひ大切にしてください。

  3. クリアー より:

    はじめまして。私は、彼氏がそうです。
    最近ネットで色々みていて、わかりました。
    人とは違うなと、思ったし、けれど反対にそこが良かった。
    でも、だんだん、モラハラに、なってきて、モラハラから、自己愛性人格障害と言う、病名を知りました。
    治らない事は、ないと思います。
    ただ、時間はかかるかと。
    基本ですが責めない。正論で、論破しない。
    あくまでも、本人を認めてあげること。やさしく。
    本人は、本当は自信がないのです。(だそうです。)

  4. せんち より:

    *** クリアーさん
    コメントありがとうございます。
    え?どこかに時間はかかるけど治ると書いてありましたか?
    ボクもいろんな本やネットを見ましたが、
    長々と書いてあるわりに(他人のことは言えませんが)、
    結論はすべて一様に「相手にしない」「逃げる」「離れる」でした。
    もしよろしければ、そのサイトを教えてもらえないでしょうか。

  5. サム より:

    クリアーさん 初めまして。
    ごめんなさい、反論とかではないです。でも、危険です。
    私もある事があって離れようとした時、「自分に自信がなくて大きく見せたかった」と泣いて言われて可哀想でダラダラと関係を続けた結果、完全に人生壊されるような事態を招いてしまいました。 この人も親から愛された事の無い可哀想な人だから私がなんとか・・・ 何かあるたびに許してきて、相手もその度に理解したと思って(思い込まされて)きましたが結局何一つ変わることがなかったどころか、今回相手が完治不能の病に罹り、これで少しは自分の人生を振り返り周囲の気持ちがわかって・・・ 無理でした。ますます自己愛がパワーアップしただけです。私はそれで膨大な時間とお金と労力を奪われて本当に今後悔しています。クリアーさんの人生に他人である私が口を挟むつもりはありませんが、気をつけて下さい。 私も「あれ?なんかおかしいな?」と何度も相手に対して感じてはいたのですが、離れる勇気がなかった事、自分でそう選択した事によって被った被害の大きさ、わかっていたら絶対関りを絶ったのに。クリアーさんの彼氏さんが単なる自己中ならいいのですが。気に障ったらごめんなさい。自己愛は治らないと思います。

  6. せんち より:

    サムさんのおっしゃる通り。
    >「自分に自信がなくて大きく見せたかった」と泣いて言われて
    出たーっ!徳光和夫も真っ青のウソ泣き!
    これで許したら、内心シメシメと思ってますよ。
    だから「完全に人生壊されるような事態を招いてしま」うことに。
    人格障害者どもの喜怒哀楽は全て、ある効果を狙った演技だと思わないと。
    「自分のついた噓を真実だと思い込む人」
    http://ikuwakai.net/dekopon/?p=3795
    この本の帯のキャッチコピーが、
    「言うことはすごいのに、妙に胡散臭い人、いませんか?」
    一言ですべてを物語る名コピーだと思います。

  7. ねこ より:

    私も、人格障害は治らないと思います。
    実際に人格に障害を来している方はそう思いたくないかも
    しれませんが、あんなに強烈な人格の歪みが、いい年こいて治るとは1%も思えません。
    逆に、頑固さの度合いが増して、酷くなるように思います。
    普通の人格の人間でも、三つ子の魂、百までも、です。
    人格に障害がある人間は言わずもがな。
    私がなんとかしよう、なんといって関わると、酷い目に
    会います。まぁ、会ってみないとわからないものなので、それでも私なら、という人は共依存で地獄までという感じでしょうか。自己責任ですね。

  8. せんち より:

    この項目を書いたのは、もう4年も前になります。
    その後、いろいろ勉強したり、知識をつけたり、
    またいろいろな方の体験談を読ませていただいたりしました。
    病気は治ります。治るから病気なのです。
    障害は治りません。治らないから障害なのです。
    今は、このように考えています。

    1. ハニトニ より:

      せんちさん、はじめまして。
      ヤフーの知恵袋につい先日、我が家のお隣にあるアパートに4年前に住み着いた(涙)ご一家の奥さんについて投稿したところ、その人は人格障害ではないか、と回答をいただき、調べていたらそれに一致する項目がたくさんあり、更に調べてみようと思い「人格障害は治るのか?」と入力したらこちらにたどり着きました。
      今までこんな人と関わった事もこんな人の話を聞いた事もなく、こんな人のための障害名があるというのも初めて知りました。
      仰るとおり、アパートの彼女も虚言癖の塊のような人です。
      その虚言も妄想話も全て彼女的には事実のように話すため嘘に聞こえず当初我が家の者は皆彼女の話を信じていました。
      彼女の両親もお子さん達の保育園の先生達もガッツリ彼女の話を信じているらしいです。
      今考えると、突っ込みどころ満載の話で辻褄が合わないようなものもありましたが、ご主人いわく、全て自分に都合のいいように話を作り変えて最後は相手の人に非があり彼女はかわいそうな人や全く彼女には落ち度の無い、という話で終わるそうです。
      彼女のご主人も変わった方で、そんな彼女との間に子作りをし、間も無く3人になるそうですが、彼女の話を私にペラペラ喋りまくってきた時にようやく私も彼女の虚言に振り回わされていたと気が付ついた事がありました。
      本当は彼女がご主人に暴力を振るって怪我をさせ、勝手に絶叫しているくせに、18回も自作自演だ通報し、ご主人が警察から注意されたそうです。
      ご主人が彼女の暴力でついた傷を見てもおまわりさん達は奥さんの正当防衛の主張を信じてしまう、と言っていました。
      外面は人当たりが非常に良く、お綺麗にされている彼女の姿からはアパート外まで聞こえるご主人やお子さんに向けての罵声、暴言、怒号、暴れているような激しい物音を発する人とは想像もつかないため、近隣住民からも証言を得て、もう少し彼女のわめき散らしを私もうちの子どもも怖がるのでなんとかして欲しいと大家さんや不動産に掛け合いましたが、彼女は根回しも早いらしく、こちら側が頭のおかしな人扱いとなってしまい、全く何の解決にもならなくなってしまいました。
      それどこらかプチ逆恨みでしょうか。
      証拠が取れないようなひとことをアパート出入りの際に「絶対にここは出ない!」「おまわりさんさん来ちゃう!」「あー危ない!危ない!」「殺したりしないわよ!」などと叫ぶのです。
      大声でご自分のお子さん達やご主人に向かって「あー楽しい!楽しい。」などとバカ笑いしながら外出したり帰宅して来る事も度々です。
      その代わりに今までドアが閉まると途端に彼女のわめき散らしや怒号がやみましたが・・・。
      最近、怒鳴り声で何度も同じセリフをお子さんに繰り返し言っていたのが聞こえたのですが、
      「私はお前みたいに教師に唾かけたりお友達いじめて喜んでる犯罪者じゃなかった。お前と違っておとなしくて良い子だった。大人なっても人様に迷惑を掛けた事がない。」
      と・・・。
      家族で顔を見合わせて苦笑いでした・・・。
      ごめんなさい。長くなりました。
      こらからこちらのサイトを読みまくって勉強させていたたまきます(^.^)

  9. ホッチ より:

    過去に俺の、周りにいました。大変迷惑しました。私から離れましたね。離れたあとも、俺の事を無いことばかり、言いふらしてました。例えば、刑務所に入ったとか、夜逃げしたとか、はっきり言って、関わったらダメですよ。

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