自己愛性人格障害(132) クレーマー

世の中にはクレーマーという人種がいる。些細なことでクレームをつけ、客という強い立場を利用して無理難題を言う連中である。以前、カメラメーカーのクレーム担当をしていた人の本を読んだ。新婚旅行先で写真が上手くとれなかったのはカメラのせいだ、もう一度新婚旅行に行く旅費を負担しろとか、 まぁ、その手の話がいっぱい。それでも対応のプロは全て解決してきたと言う。

さて乙武君の話である。乙武君は著書「五体不満足」というタイトル通り、四肢が先天的に欠損しており、特殊な車椅子で移動している。前掲の乙武君の著書は読後感がさわやか。「不便ではあるが不幸ではない」という言葉に非常に共感を覚える。世の障害者の人たちも、 彼のような心境になって前向きになってもらいたいと思う。しかし、今回の乙武君の言動は、 とても褒められたものではない。

事の経緯を簡潔に書くと、乙武君が友人とイタリアンレストランを予約した。現地まで行ったものの、 段差が多く、急な階段の上の不便な場所にあるため、店側は、対応しかねると返事。それに怒った乙武君がツィッターで店名と共に不満を述べた。ということである。銀座には古い雑居ビルが多い。ワシも店の写真を見たが、 狭い路地、狭い通路、狭くて急な階段、車椅子や本人を抱えていくのは無理だという、 お店の反応も理解できる。一言で言うと、危険なのだ。

これはもう、否は、事前に乙武君が、予約の際に、 車椅子(しかも特殊な)ですと伝えなかったことにある。本人は健常者と同じ様に扱って欲しいと思っているだろうが、実際に健常者と同じ様に出来ないのだから、対応する相手のことを考え、事前に伝えるのは当然だろう。例えば、銀座の高級レストランだったら、事前に「小さい子供連れでも大丈夫ですか?」くらい普通に聞くだろう。同じように、「車椅子なんですけど大丈夫ですか?」と添えれば問題なかったのである。

乙武君側の特殊な事情を事前に伝えずに来店して、店の人も対応に困っただろう。安全面、他の客への影響、店側の事情、それぞれを考慮して、お断りした、というのが真相ではないか。しかし、乙武君は断られたことに対し、ツィッターで店名出して文句を書く。乙武君は、自分が有名人で、数多くのフォロワーを抱えていることは自覚しているはずである。また、他人の協力、介助なしでは、階上の店に辿りつけないというのも、本人が一番よく知っているだろう。

有名人だったら、障害者だったら特別扱いしてもらえると思うな。健常者と同じに扱うこと、それ自体が特別扱いなのだ。健常者と同じように出来ないなら、 配慮してもらうようお願いすればいい。店も何とかしてあげたいと努めるだろう。乙武君も配慮をお願いし、それに感謝すべきだろう。それがお互いの思いやりではないか。ワシには、乙武が、ただのクレーマーに思える。

一方的に配慮してもらえるのが当然と考え、それがかなわないと、大勢に悪口を吹聴する、批判されると、またまたブログで長々と釈明する。乙武君がどういう奴か知らないし、そうだとは言わないが、これは人格障害者のお馴染みの言動である。

ひとつ余談を。先述のカメラメーカーのクレーム担当者が、唯一、解決できなかったケースがあるという。それは心霊写真を撮影するという同好会からのクレームであった。「シャッター音が大き過ぎて、霊が逃げるじゃないか、どうしてくれる!」

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9 thoughts on “自己愛性人格障害(132) クレーマー

  1. まな より:

    せんちさん
    途中「君」がぬけてる w
    もはや事実はわかりませんが、こんな状況で、
    「でも食べたい」って。。。 
    プチ自己愛を感じました。

  2. まな より:

    すみません、補足。
    このセリフ、乙武さんのブログの本件の記事の最後にあります。

  3. ぽんず より:

    せんちさんの仰る通り、彼は障害の中でも重度ですから、
    「健常者と同じように」行動するのは不可能。
    どうしても食べたいなら、店と相談するのが筋だし、自分の方も同伴者を数人連れていけばいい。
    有名になると周りがちやほやしだすから、勘違いしがちですよね。
    彼の近くにいたら、手足代わりにこき使われそうです。
    本を書いたときはそうじゃなかったと思いますけどねー。残念。

  4. せんち より:

    *** まなさん
    あ、本当だ。君が抜けてる(笑)
    *** ぽんずさん
    例えばお年寄りには席を譲るとか、
    坂道で車椅子を押してあげるとか、
    社会的なマナーというのがあると思うのです。
    それと同様に、
    身体に障害がある人たちの間でも、
    それ相応のマナーというのはないのでしょうか。
    俺たち弱者だから、やってもらって当然。
    そんな感覚でいたら、
    それこそ社会に受け入れられないと思うのですが。

  5. せんち より:

    きたる6月8日に、乙武君の講演会が広島で行われますが、
    「車椅子の方は事前連絡が必要」
    このように、明記されていて話題となっています。
    http://tabetainjya.com/archives/cat_3/post_2850/
    乙武くんは「今まで事前連絡などしたことないのに」と、
    スタッフ数人の小さなお店を全国ニュースになるくらい批判しておいて、
    自分の講演会には、車椅子の場合は事前に連絡必要だと。
    もちろんこれは会場側の都合で、乙武君は関知してないのかもしれないけど、
    俺はいいけどオマエはダメ、とか、人格障害者と話すと、こんな矛盾はいっぱいある。
    「事前連絡などしたことない」なんて言ってない、言ってない、ウッキーッ!だよ。

  6. 今だけ匿名 より:

    乙武さん問題、
    まだ話題になってますね。
    楽しみながら経過をみてます。

  7. ぽんず より:

    今日、テレビつけたらいきなり乙。
    今は観たくないですね、彼。
    「五体不満足」には「もし『自分は障害者だから優しくしてもらえない』と言う障害者がいたら
     『障害者だからじゃなくてあなた自身に問題があるんだ』」 という記述があるらしいですね。
    せんちさんも同じことを書かれていましたね。
    乙武さんには今のあなたのことですよ、と言いたいところですが、
    プチ自己愛ならば「僕は違いますよ?」とあの笑顔でさらっと言えてしまうのでしょうねえ。
    どちらにしても、健常者は我慢しろなどという傲慢な思考の持ち主ですから、もう自己愛にしか見えないw
    障害を持っていると、厚かましくならないと生きづらいし精神が保っていけないのかもしれないけれど、
    卑屈な人が多いですよね。

  8. せんち より:

    *** 今だけ匿名さん
    新鮮なネタいっぱいですか(笑)
    ブログを作ったらどうですか?リンクしましょう!
    まるで推理小説のように、
    様々な伏線がガッチリかみ合うと、これはもう快感♪
    *** ぽんずさん
    身障者を差別するつもりは全くないですが、
    障害を理由や原因とした卑屈な精神は大嫌いですね。
    その点、乙武君は違うと思ってたんですが、
    やはりどこかに「特権意識」があったのかもしれません。
    それが残念です。

  9. せんち より:

    乙武くん、迷走してますねえ。
    突っ込んだり、謝ったり、反論して、また謝ったり。

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