自己愛性人格障害(008) 相手の感情

話題が飛んだり横道にそれるが、ご勘弁を。自己愛性人格障害の特徴として、相手の感情を考えられないというものがある。私が、私が、という話題は得意だが、相手の立場での思考ができない。自己愛性人格障害者は、その場を逃れるために虚言を弄する。辻褄が合うかどうかなどは二の次で、とにかく目の前にある責任を逃れるためにウソをつく。罪は素直に認め、反省を見せるのが相手の怒りを買わない最前策である。ウソでその場を逃れても、後々には良い結果とならない。自己愛性人格障害者はそれがわからない。とにかく否を認めることができず、相手の気持ちに立っての思考ができないのである。

地下鉄サリン事件は大量殺人事件である。実行犯は全員死刑である。ただ一人を除いて。その例外が林郁夫である。実行犯たちは皆、自己正当化か、あるいは麻原彰晃に責任を被せ保身を図る中、林郁夫は早い段階から自分の罪を認めている。死刑になるかもしれないのに、自分に不利な事も積極的に証言した。いきり立つ遺族が臨席しているときも正直に語った。それが自分の贖罪となると信じていたという。良識を取り戻した人なのである。その結果、林郁夫だけが死刑を免れた。

裁判官に自省の態度が認められたのはもちろん、家族を殺された遺族すら、極刑を望まなかった。地下鉄車内でサリンを撒いた彼らの罪は同等である。そもそも法の下では平等でなければならない。それが、保身や責任逃れを図った連中は全員死刑で、素直に罪を認め謝罪し、正直に証言した林郁夫だけが無期。遺族が林郁夫の死刑を望まなかったのである。事件とその判決の是非はともかく、これが被害者感情であろう。自己愛性人格障害者は、この違いがわからない。

自己保身で虚言を弄してその場を逃れても、結果は悪い方向に向かう、それがわからないのである。ウソでもなんでも、後でバレても、辻褄が合わなくても、とりあえずその場を逃れたい。自分の行動に責任を被りたくない。もちろん相手がどう思うかなど関係ない。自己愛性人格障害者は、長期的視点が欠如し、相手の立場になって考えられないのである。

Follow me!

One thought on “自己愛性人格障害(008) 相手の感情

  1. とーます より:

    自分で蒔いた種は、自分にかえってくる
    昔の人はよく言ったものですね。
    自己愛旦那も私の気持ちを無視して、
    ひたすら自己保身のためにわたしを利用してきた。
    義母も元義父に出て行かれ、離婚した。
    誰よりも離婚したくないと思っているだろう自己愛旦那の
    結末はわたしとの離婚になるであろう。
    わたしの愛情は冷め切ったし、離婚を考えない日はない。
    自業自得である。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です