自己愛性人格障害(129) ブラック企業 その3

ところで、この会社には、奇妙な独自ルールがあった。入社して一か月以内で退職した者に対しては、その分の給料は三か月後に支給する、というものである。労働基準法なんか無視である。おそらく1か月持たずに退職する人が多いため、あわよくば給与を諦めさせるため、このように3か月という猶予を設けたのだろう。実際に、前回登場の佐藤さんは、給料を受け取らずに辞めている。わずか1日とはいえ、本来は給料が発生するはずにも拘わらずだ。

当時のワシは生活がかかっていたので、もらわないわけにはいかない。退職の意思は示したものの、一か月は何としてでも在籍せねばならない。そしてそのわずか1か月の間にも、次々に入社しては、次々に退職していく。そして一か月の在籍の後、遂にワシも退職してしまった。ところが、この奇妙な独自ルールのため、 収入が数か月なくなってしまう。これには困った。

ワシは労働基準監督署に行き、 担当の方に、この会社の現状を訴えた。労働基準監督署の反応は意外や冷静で「いえね、あそこは、アナタだけじゃないんですよね」と言うではないか。何をのんびり言ってるんだ。「だったら、あんなところの求職票をハロワに置いたらだめでしょ!」。というわけで、 その会社が労働基準法に反しているのは明らかであり、どう考えてもワシが正しい。詳細は省くが、弁護士を経由して会社に連絡すると速攻で振り込んできやがった。なんか、怒涛の一か月だった。

ワシは、自分が職場に恵まれなかったため、自分の会社は、きちんとしようという意識が強い。せめて自分の会社は、まともな職場にしようと努めている。以前、ワシの会社に採用が決まった女の子に言ったことがある。「ご両親も心配されていると思うので、今晩さっそく電話してください。社会保険完備した、ちゃんとした株式会社に就職が決まったと、自信を持って報告して、安心させてあげなよ」。これがワシの会社経営の原点であると言ってもいい。そして、このワシが社員のためを思う気持ちを利用して、さんざん甘い汁をチューチュー吸ったのが人格障害者ウッキーである。これがワシがこのホームページを書く動機であると言ってもいい。次回は、番外編として、もうひとつワシが経験したブラック企業の話を書こうと思う。

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